(第2026報)
  平成15年度 第27報
(平成15年10月2日〜10月8日)【旧暦:9/7〜9/13,月齢:6.0〜12.0,潮汐:小潮〜中潮】
 今週の特徴
海況:黒潮北縁は竹島の南4.4マイル付近にある。表面水温は,谷山沖・甑海峡で“平年並み”,その他で高め傾向となっている。
漁況:まき網では引き続き馬毛島・枕崎沖でゴマサバ中が好漁。カジキ流し網漁では鷹島周辺で引き続き好漁。熊毛海域ではキビナゴ・トビウオが引き続き好漁。
 
※ 海 況
 定期客船観測(10/6〜10/7)による表面水温    
  実測値 前週比較 平年比較  評 価
谷山沖 25.02  -0.99  +0.06 平年並み
竹島沖 27.43  +0.07  +1.10 かなり高め
屋久島 27.76  +0.72     
黒 潮 28.10  -0.40  +0.73 かなり高め
与路島 27.68  -0.04  +0.56 やや高め
甑海峡 25.30  -1.20  +0.25 平年並み
      (甑航路は10/9現在)
黒潮北縁域の変動
 9月30日に屋久島御崎の南8.5マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,10月6日現在,竹島の南4.4マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
10月6日現在,竹島・屋久島で前週より昇温,その他で降温した。平年との比較では,谷山沖で“平年並み”,竹島沖・黒潮流域で“かなり高め”,与路島で“やや高め”となっている。
 甑航路フェリー観測による甑海峡中央部の表面水温は,10月9日現在,前週より降温し“平年並み”となっている。
 
※ 漁 況
漁場図
集計表
〇まき網
 阿久根港入港船は,大型船延べ4統が甑東・阿久根沖でマアジ仔・小・マルアジ小他を4.4トン/統・日,中型船延べ14統が串木野〜長島沖・甑西・野瀬でサバ類中・ブリ他を8.5トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船延べ4統が湯瀬でゴマサバ中主体に14.3トン/統・日,中型船延べ7統が野間池沖・湯瀬・西新曽根でゴマサバ中・ムロアジ小主体に15.3トン/統・日の漁。
 山川港入港船は,中型船1統がクサヤモロ・サバ類中主体に2.0トンの漁。
 内之浦港は入港船なし。
 
〇定置網
 西薩南部海域では,多い所でトビウオ(250g)が200kg/日,カマスサワラ(7〜8kg)が
10尾/日など,低調。
 志布志湾南部では,1統の週計でマアジ・ヤマトカマス・タチウオ主体に3.3トンの入網。
 大隅半島東岸では,延べ42統でソウダガツオ・カマス他が,週計で36.4トンの入網。
 
〇その他の漁業
・キビナゴ刺網
 北薩海域では,延べ65隻で週計7.6トンの漁。
 熊毛海域では,多い船で20〜30箱/日と引き続き好調。
・イセエビ網
 西薩海域・志布志湾は引き続き低調。熊毛海域でも多い船で2〜3kg/隻・日と引き続き低調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域では,中トビウオ主体に,1,600〜2,000尾/日と引き続き好調。
・バッチ網
 西薩では引き続き低調。志布志湾ではシラスを週計で製品で0.5トン/統とまずまず。
・カジキ流し網
 西薩海域では,鷹島周辺でバショウカジキ(30kg前後)を多い船で50尾/日と引き続き好調。鹿児島湾口部は引き続き魚影なし。
・ブリ飼い付け
 甑島海域では6kg前後のサイズを多い所で40尾と好調。南薩海域では,4〜5kgサイズを多い日で50尾/統と低調。鹿児島湾口部薩摩半島側では同サイズを多い所で150尾/日とまずまず。
・一本釣他
 奄美海域では,竿釣り船延べ9隻が,カツオ(1〜2kg)・キハダ(3〜4kg)・メバチ(3〜4kg)を,週計で12.4トンの漁。