(第2049報)
   平成16年度 第2報
(平成16年4月1日〜4月7日)【旧暦:閏2月12〜閏2月18日/月齢:11.2〜17.2/潮汐:中潮〜中潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,徐々に接岸し平瀬の南10マイル付近にあるが依然離岸している。
各海域の表面水温は,先週と比較し全般的に降温したが,黒潮系暖水が波及している谷山沖,甑海況では,平年比較で“やや高め”,“かなり高め”となった。
今後の黒潮北縁域は“屋久島付近での変動で推移する”と思われる。
漁況:月夜と時化のため全般的に低調な漁。西薩海域,志布志湾でバッチ網によるシラスが好調。熊毛海域のロープ曳によるハマトビウオが引き続き好調。奄美海域でカツオ竿釣によるカツオが好調
 
※海   況
  定期客船観測(4/6〜7)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 18.14 +0.44 +0.88 やや高め
竹島沖 20.25 -1.25 -0.02 平年並み
屋久島 20.51 -0.49 -0.50 平年並み
黒 潮 23.38 +0.08 +0.29 平年並み
与路島 21.00 -0.40 -0.34 平年並み
甑海峡 19.30 -0.60 +1.59 かなり高め
  





 
      (甑航路フェリーは4/7現在)
黒潮北縁域の変動
 3月31日に中之島南2.4マイル付近にあった黒潮北縁域は徐々に接岸し,4月6日現在,平瀬の南10マイル付近となっており,依然離岸している。
 今後の黒潮北縁域は“屋久島付近での変動で推移する”と思われる。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,
4月6日現在,先週と比較し全般的に降温したが,黒潮系暖水が波及している谷山沖では,平年比較で“やや高め”となった。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,4月7日現在,前週より降温したももの谷山沖と同様に暖水波及の影響で平年比較で“かなり高め”となった。    
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 月夜のため全般的に低調。
 阿久根港入港船は中型船3統が長島,串木野沖でマアジ小,マアジ豆主体に3.6トン/日・統と低調。
 枕崎港入港船は中型船2統が種子島北でムロアジ類小主体,馬毛島沖でゴマサバ中主体に10.2トン/日・統と低調な漁模様。
内之浦港入港船は中型船1統がサバ類大を2.1トンと低調。
山川港の入港船は無し。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,マアジ(200g前後)が200kg/日・統の入網。
 鹿児島湾口部薩摩半島側では,ブリ(4〜5kg前後)のまとまった入網,マアジ(100g前後)を週計で1.5tとまずまずの漁模様。
 甑海域では,ブリ(1〜10kg)が50尾/日・統,マアジ(100g前後)が500kg/統・日とまずまずの漁模様。
 鹿児島湾口部大隅半島側では,マアジ(100g前後)が週計で150kgと低調。
 大隅半島東部海域では,週計で38統がカタクチイワシ,マアジ中,ウルメイワシ主体に14.6トンの漁模様。
〇その他の漁業
・バッチ網(シラス)
 西薩海域で1〜2トン/統・日と引き続きまとまった漁獲があった。志布志湾では製品で2トン/統・日と好調。
・キビナゴ刺網
 鹿児島湾口部大隅半島では,2〜3箱/隻・日,甑海域でも,多い船で5〜6箱/隻・日と共に低調。
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で4隻がウルメイワシを6.2トンの漁。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,ハマトビウオ(500g)を200箱/統・日と引き続き好調な漁模様。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船12隻がカツオ(1〜3s)を7.5トン,キハダ(1〜2s)を4.6トンとまずまずの漁模様。
○4〜6月の来遊量予報発表(詳しくは16年度第1四半期漁海況長期予報に記載)
○マアジ   前年を上回り平年並み
○サバ類  前年・平年を上回る
○マイワシ   低調であった前年並み
○ウルメイワシ  前年を上回り平年並み
○カタクチイワシ 前年を下回り平年並み