(第2068報)
   平成16年度 第21報
(平成16年8月12〜25日)【旧暦:6月27〜7月10日/月齢:25.7〜9.1/潮汐:中潮〜長潮】
 
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は,中之島の北4.0マイル付近に北上した。各海域の表面水温は,与路島海域で前週より昇温し,平年比較では,“平年並み”〜“やや高め”となった。
漁況:鹿児島市場では,県外の中・小型竿釣船がトカラ海域(臥蛇西近海)で漁獲したカツオ(1.5〜2.0s)が2週合計で約300トンの水揚げと引き続き好調。
 
※海   況
  定期客船観測(8/22〜24)による表面水温
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 29.30 −0.20 +1.20 やや高め
竹島沖 28.70 −0.20 +0.31 平年並み
屋久島 28.50 −0.60 −0.22 平年並み
黒 潮 28.95 −0.15 −0.06 平年並み
与路島 29.00 +0.30 +0.74 やや高め
甑海峡 28.90 −0.50 +0.84 やや高め
      (甑航路フェリ−は8/24現在)
黒潮北縁域の変動
 18日に中之島の南14.7マイル付近にあった黒潮北縁域はその後北上し,23日現在,中之島の北4.0マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,22
〜24日現在,与路島海域で前週より0.3℃昇温し,他は降温した。平年比較では,“平年並み”〜“やや高め”となっている。
 甑航路フェリ-観測による甑海峡中央部の表面水温は,24日現在,前週より0.5℃降温し,平年比較では“やや高め”となっている。
 
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船3統が甑東沖でサバ類小,ウルメイワシ等を14.3トン/統・日,中型船42統が長島・串木野・甑東沖でカタクチイワシ,ウルメイワシ,サバ類小主体に3.3トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船1統が野間沖でゴマサバ豆等を29.5トン/日,中型船7統が宇治・佐多・内之浦沖でゴマサバ豆,ウルメイワシ,マアジ豆主体に7.2トン/統・日の漁。
 内之浦入港船は,中型船1統がムロアジを1.4トン/日の漁。山川港は,入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,カマス(100g)が2トン/統・日,トビウオ(250g)が0.1トン/統・日の入網。  鹿児島湾口部薩摩半島側で,連日,カンパチ(2.0s)が10〜20尾/統,大隅半島側ではマルソウダが30〜50箱(17kg入)/統・日の入網。      大隅半島東部海域では,2週合計でマアジ豆,カマス,マルソウダ等が39.4トンの入網。
 志布志湾南部海域では,2週合計でタチウオ,マアジ,カンパチ等が9.0トンの入網。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,2週合計で延べ125隻がウルメイワシ,カタクチイワシ,サバ類小主体に90.4トン,大隅海域では,2週合計で延べ7隻がウルメイワシ,サバ類中主体に9.7トンの漁。
・トビウオロ-プ曳
 熊毛海域では,小トビ・中トビを10〜60箱/統・日と平年より低調な漁。
・キビナゴ刺網
 甑北部海域では,4〜10箱/隻・日と低調な漁。
・カツオ竿釣
 鹿児島市場では,県外船がトカラ海域(臥蛇西)でカツオ(1.5〜2.0s)を2週合計で約300トンと好調な漁。
 奄美北部海域では,2週合計で小型竿釣船16隻がカツオ(2.0s)を8.4トン,キハダ(20〜30s)・メバチ(15〜20s)を15.1トンとまずまずの漁。
・バショウカジキ情報
 西薩南部海域の定置網に,1日のみ20〜35sサイズが6尾入網。流刺網は,西薩海域で1日のみ1尾獲れただけで,本格的な漁には至っていない。