(第2109報)
   平成17年度 第11報
(平成17年6月16〜22日)【旧暦:5月10〜16日/月齢:9.2〜15.2/潮汐:長潮〜大潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域はやや北上し,現在は屋久島御崎の南9マイル付近にある。
   表面水温は鹿児島湾内,甑海域を除く各海域で降温し,鹿児島湾内から与路島にか   けて“やや低め”“かなり低め”,甑海域で“平年並み”となった。
漁況:月夜,天候不良のため全般的に低調な漁模様。定置網漁業は西薩南部海域の一部で   1日のみブリ(5kg)が1,200尾入網。バッチ網漁業は西薩海域でカエリ主体に好調。棒   受網漁業は北薩海域でウルメイワシ漁が低調。
 
 定期客船観測(6/21〜6/22)による表面水温℃
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 23.35 +0.35 -0.72 やや低め
竹島沖 23.70 -2.00 -1.15 やや低め
屋久島 23.85 -1.65 -1.75 かなり低め
黒 潮 27.00 -0.40 -0.59 やや低め
与路島 23.70 -0.05 -2.01 かなり低め
甑海峡 23.90 +1.30 +0.19 平年並み
 鹿児島−那覇定期客船観測は(6/21〜6/22)      
 串木野−甑島定期客船観測は(6/22)
※海   況
黒潮北縁域
 6月14日に平瀬の北9マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後北上し,21日現在屋久島御崎の南9マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,6月21日〜22日現在,前週比較では,鹿児島湾内,甑海域で「0.4〜1.3℃」昇温し,他の海域では「0.1〜2.0℃」降温した。平年比較では,鹿児島湾内から与路島にかけて“やや低め”“かなり低め”,甑海域で“平年並み”となった。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船2統が中瀬,串木野沖でマアジ小,マルアジ中主体に1.4トン/統・日,中型船8統が甑東,長島,串木野沖でマアジ小・豆,カタクチイワシ主体に1.3トン/統・日とともに低調。
 枕崎港入港船は,大型船1統が内之浦でマアジ小を1.6トンと低調。中型船10統が内之浦,湯瀬沖でゴマサバ小・豆,マアジ小主体に18.8トン/統・日とまずまずの漁。
 山川港,内之浦港は入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,トビウオ(100〜200g)が250kg/日,1日のみウルメイワシが2トンなど全般的に低調なものの,一部で19日にブリ(5kg主体)1,200尾の入網があった。 
 鹿児島湾口薩摩半島側では,ハガツオ(1.5〜2
kg)が150kg/日,マアジ仔,サバ類仔が0.5〜1トン/日と低調。
 鹿児島湾口大隅半島側では,週計でカマス(200g)が150kg,マアジ(100g)が150kg,シビ(5〜6kg)が40尾,1日のみカンパチ(3〜4kg)が80尾とまずまずの漁。
 大隅半島東部海域では,週計で59統がマアジ小,ウルメイワシ主体に86.1トンとまずまずの漁。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計71隻がウルメイワシ,キビナゴ,カタクチイワシ主体に29.7トンと低調。大隅東部海域では,週計4隻がウルメイワシ,カタクチイワシ主体に0.9トンと低調。
・キビナゴ刺網
 甑海域では12箱/隻・日とまずまずの漁,鹿児島湾口大隅半島側では2箱/隻・日と低調。
・フグ篭
 北西薩海域では,サバフグ(300g)を30〜150kg/隻・日と低調。
・バッチ網
 西薩海域で,カエリ主体に1〜5トン/統・日と好調。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域で,セミトビを60〜80箱/統・日と低調。
・一本釣り他
 ゴマサバ(0.3〜1kg)を70〜80尾/隻の漁。・カツオ竿釣
 奄美海域では,週計で小型竿釣船3隻がカツオ(1〜2.5s)を1.4トン,キハダ(1〜5kg)を1.1トン,
メバチ(5kg)を0.7トンと低調。