(第2110報)
   平成17年度 第12報
(平成17年6月23〜29日)【旧暦:5月17〜23日/月齢:16.2〜22.2/潮汐:大潮〜小潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は大きく南下し,現在は中之島の南11.2マイル付近にある。
表面水温は,各海域で昇温し,鹿児島湾内から竹島沖で“やや高め”,それ以外の海域では“平年並み”となった。
漁況:月夜,天候不良のため全般的に低調な漁模様。棒受網漁業は大隅東部海域でウルメイワシ漁が好調。
 
 
定期客船観測(6/27〜6/29)による表面水温℃
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 25.50 +2.15 +1.43 やや高め
竹島沖 26.00 +2.30 +1.15 やや高め
屋久島 26.30 +2.45 +0.70 平年並み
黒 潮 27.90 +0.90 +0.31 平年並み
与路島 25.20 +1.50 -0.51 平年並み
甑海峡 24.40 +0.50 +0.69 平年並み
 鹿児島−那覇定期客船観測は(6/28〜6/29)      
 串木野−甑島定期客船観測は(6/27)
※海   況
黒潮北縁域
 6月21日に屋久島御崎の南9マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後大きく南下し,28日現在中之島の南11.2マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,6月27〜29日現在,前週比較では,各海域で「
0.5〜2.5℃」昇温した。平年比較では,鹿児島湾内から竹島沖で“やや高め”,それ以外の海域では“平年並み”となった。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船1統が野瀬沖でサバ類小を20.2トン/統・日,中型船5統が野瀬沖でサバ類小主体に14.8トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船1統が馬毛島沖でゴマサバ豆を10.5トン/統・日,中型船2統が馬毛島沖でゴマサバ豆を4.7トン/統・日とともに低調な漁。
 山川港,内之浦港は入港船なし。
〇定 置 網
 甑島海域では,カンパチ(1.5kg)が30尾/日,ハガツオ(600g)が10尾/日と低調な漁。
 西薩南部海域では,マルソウダ(400〜600g)が1トン/日と低調な漁。
 鹿児島湾口薩摩半島側では,ハガツオ(1.8〜
2.0kg)が多い日で50尾/日,マアジ(100〜150g)が1日のみ4トンの漁。
 鹿児島湾口大隅半島側では,アカカマス(120〜
130g)が300〜350kg/日,マアジ(100g)が80kg/日,カンパチ(4kg)が70尾/日,マルソウダ(400g)が400kg/日とまずまずの漁。
 大隅半島東部海域では,週計で57統がウルメイワシ,カタクチイワシ主体に52.0トンとまずまずの漁。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で51隻がウルメイワシ,キビナゴ,カタクチイワシ主体に16.0トンと低調。大隅東部海域では,週計で19隻がウルメイワシ,サバ類小主体に24.8トンと好調な漁。
・キビナゴ刺網
 甑海域では7箱/隻・日の漁。鹿児島湾口薩摩半島側では,10箱/隻・日とまずまずの漁。鹿児島湾口大隅半島側では1箱/隻・日と2週続けて低調な漁で終漁が近い。
・フグ篭
 西薩海域では,サバフグ(300g)を1日のみ100kg/隻・日と低調な漁。
・バッチ網
 西薩海域の一部で,1日のみカエリ主体に3トン/統の漁。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域で,小トビを50箱/統・日と低調。
・カツオ竿釣
 奄美海域では,週計で小型竿釣船9隻がカツオ(1〜2.5s)を5.0トン,キハダ(1〜5kg),メバチ(5kg)を8.7トンとまずまずの漁。
・ソデイカ旗流し
 奄美南部海域では,15〜20kgサイズを多い人で10尾/隻の漁。