(第2111報)
   平成17年度 第13報
(平成17年6月30〜7月6日)【旧暦:5月24〜6月1日/月齢:23.2〜29.2/潮汐:小潮〜大潮】
今週の特徴
海況:黒潮北縁域は前週より北上し,現在は中之島の北4マイル付近にある。
表面水温は,黒潮流域で“かなり低め”,与路島沖で“やや低め”となり,それ以外の海域では“平年並みとなった。
漁況:天候不良のため全般的に低調な漁模様。棒受網漁業は前週に引き続き大隅東部海域でウルメイワシ漁が好調。西薩南部,鹿児島湾口大隅半島側で今期初めてバショウカジキの入網があった。
 
 定期客船観測(7/5〜7/6)による表面水温℃
  実測値 前週比較 平年比較 評  価
鹿児島 26.00 +0.50 +0.81 平年並み
竹島沖 25.60 -0.40 -0.44 平年並み
屋久島 27.20 +0.90 +0.37 平年並み
黒 潮 27.70 -0.20 -0.86 かなり低め
与路島 25.90 +0.70 -1.00 やや低め
甑海峡 24.30 -0.10 -0.47 平年並み
 
 鹿児島−那覇定期客船観測は(7/5〜7/6)      
 串木野−甑島定期客船観測は(7/6)
※海   況
黒潮北縁域
 6月28日に中之島の南11.2マイル付近にあった黒潮北縁域は,その後北上し,7月6日現在中之島の北4マイル付近にある。
 定期客船観測による各海域の表面水温は,7月5〜6日現在,前週比較では,竹島沖,甑海峡,黒潮流域で「0.1〜0.4℃」降温し,他の海域では「0.5〜0.9℃」昇温した。平年比較では,黒潮流域で“かなり低め”,与路島沖で“やや低め”となり,それ以外の海域では“平年並みとなった。
※漁   況
漁場図
集計表
〇ま き 網
 阿久根港入港船は,大型船3統が串木野沖,野瀬沖,長島沖でサバ類小,マアジ小主体に13.6トン/統・日,中型船11統が串木野沖,川内沖,長島沖,宇治でサバ類小,マアジ小主体に3.2トン/統・日の漁。
 枕崎港入港船は,大型船5統が宇治,馬毛島沖でゴマサバ豆主体に51.3トン/統・日,中型船2統が湯瀬,宇治でゴマサバ豆主体に41.3トン/統・日の漁。
 山川港,内之浦港は入港船なし。
〇定 置 網
 西薩南部海域では,ウルメイワシが0.4〜1トン/日,ホソトビ(110g)が1.5トン/日,イサキ(500g)が150kg/日マルソウダ(400g)が800kg/日,バショウカジキ(20kg)が週計で1尾の漁。
 鹿児島湾口大隅半島側では,マルソウダ(400〜
500g)が360kg/日,アカカマス(200〜300g)が30〜40kg/日,カマスサワラ(15〜20kg)が週計で10尾,バショウカジキ(16〜20kg)が週計で4尾の漁。
 大隅半島東部海域では,週計で57統がウルメイワシ,カマス,マアジ仔主体に33.4トンの漁。
〇その他の漁業
・棒 受 網
 北薩海域では,週計で73隻がカタクチイワシ,キビナゴ,ウルメイワシ主体に25.7トンと低調。大隅東部海域では,週計で13隻がウルメイワシ,サバ類小主体に
25.5トンと好調な漁。
・バッチ網
 西薩海域の一部で,カエリ主体に5トン/統,志布志湾でシラス主体に1トン/統と好調な漁。
・トビウオロープ曳
 熊毛海域で,セミトビ主体に50箱/統・日の漁。
・カツオ竿釣
 奄美北部海域では,週計で小型竿釣船4隻がカツオ(1〜1.5s)を1.2トン,キハダ(1〜1.5kg)を0.5トン,メバチ(5kg)を0.8トンと低調な漁。
・マグロ旗流し
 奄美北部海域では,2隻でキハダ(20〜30kg)を1.5トンの漁。
・浮魚類漁況の予報(平成17年7〜9月期)
 ・マアジ :前年を上回り,平年並み
 ・サバ類 :前年・平年を上回る
 ・マイワシ:前年を上回り,平年を下回る
 ・ウルメイワシ :前年・平年を下回る
 ・カタクチイワシ :前年並みか,前年・平年を下回る